さよなら2020年

ふりかえってみると、2020年は私にとってそれほど良い年ではなかったように思う。感染拡大前夜のすべり込みという感じで2月に四国を旅行できたのは素晴らしい体験だったが、そのあとは散々だった。7月に久しぶりに実家へ帰ってみると、家族仲はものの見事に…

6 ERASだったら…

何か失敗をしたら大抵の人は、そのミスを二度と繰り返さないようにする。失敗をバネに、次は是が非でも成功に繋げようと意気込むタイプの人もいるだろう。けれども悲しいかな、世の中には次に生かしようのない失敗というものが存在する。たとえばこんな具合…

もっと切り刻んで もっと弄んで

何かがおかしい。その日、僕はいつものように家の鍵を開け、いつものように部屋へ足を踏み入れた。そこで僕は強烈な違和感に襲われた。ここには何かがある。と思ったのも束の間、僕は突如として後頭部に鈍い痛みを感じた。誰かに金属バットで後ろから思いっ…

1分10秒の快楽「モナコGP」

世界3大レースといえば、インディ500、ルマン24時間レース、そしてF1モナコGPを指す。なかでも、華やかさで他の追随を許さないのがモナコGPである。舞台となるモンテカルロ市街地コースは四方をガードレールに囲まれており、ドライビングミスを犯した際に逃…

君の目の前に川が流れる

「AKB〜48!!」やおら流れた高橋みなみの声が、そう広くない車内の隅々まで響き渡った。助手席に座って同行していたインターンの大学生の、その瞬間の驚きはマスクでも隠せていなかった。私は、恥ずかしさを紛らわそうと、営業車のアクセルペダルを強く踏み込…

吉祥寺駅から徒歩7分のマンションに住んでそう

「朝イチで保健室に来るのはね、登校途中に転んで膝や手のひらにすり傷を負った生徒たち。遅刻しそうで急いでてって人が多いわね。」「そういうときに手当てをしながら思い出す話があるんだけど。当時、社会人講座ではやりの脳科学の講演を聞くためにはじめ…

部屋を整理していたらこんな原稿がでてきた。

本日は、こうした場所で、お話しする機会を設けてくださり、ありがとうございます。クラウドファンディング成功者ということで、この集いに参加することができたことを光栄に思います。お招きいただいた○○(運営サイト)の担当者の方にも感謝しています。こ…

まだまだある 学ぶこと

今週のお題「会いたい人」 私が初めて先生と会ってから5年が経とうとしている。先生は、両親以外では私の人生に最も大きな影響を与えた人物だといえる。なぜなら、今自分の考えていることや行動規範、価値観などを整理すると、先生の教えや姿勢に基づいてい…

行かなくちゃ君に会いに行かなくちゃ

四国に降り立って最初に感じたのは、水滴、だった。空から降る水滴、そう、雨である。乗り換え駅の岡山に着いたときから嫌な予感はしていた。上を見上げれば真っ黒な厚い雲。新幹線の窓には雨粒がついていた。日本一晴天の多いという岡山県出身の知人が「た…

Mr.Childrenで好きな曲10選

誰がなんと言おうと人生で一番聴いたバンドはECHOESである。しかしそれでは話があまりにニッチすぎて誰もこのブログを読もうとはしないだろう。というわけで、人生で二番目に聴き倒したMr.Childrenというバンドの楽曲トップ10を決めようと思う。なお、Mr.Chi…

今度は少し長いお別れになるかも知れない

今日は久しぶりに湯船につかった。仕事の関係上、最近はほとんどホテル住まいだから、いつもはシャワーを浴びるだけで済ませるのだけれど、今日ばかりは湯に身体を預けたかった。しかも、とびきり熱い湯に。湯がたまるのを待つ間、いろいろなことが頭を駆け…

君と会えたことが過ぎた季節の意味

私は孝行息子なので、1ヶ月に1回ぐらいは実家に帰って親や兄弟に顔を見せる。寝るのはかつて私が使っていた部屋で、今は弟がその部屋の主になっている。6畳の部屋に布団を2枚敷いて、電気を消して、弟といろいろな話をするのが、私の密かな楽しみだ。 彼は…

大渋滞のせいじゃないこんなヒドい頭痛

「社会にはいろいろな人がいるよ」と親に言われて育ってきた。私が最近、それを強く実感するのは車を運転している時だ。例えば交差点での右折。道路の右側ギリギリに車体を置き、少しでも後続のドライバーを直進させようとする人もいれば、何も考えずに後方…

2019年、秋晴れの鈴鹿サーキットにて

かつてこんな冗談を聞いたことがある。「レースが好きなら、サーキットには行くな。」 野球やサッカーやラグビーを見るのとは違って、サーキットの観戦席からは「レース」を把握することはできない。サーキットは大きすぎるし、レーシングカーは速すぎて、…

ひねくれ者の罪深き我が正体

私のアパートの隣にはインド人が住んでいる。よく日に焼けた顔に無精ひげを生やしているから、私は彼を労働者かと思っていたが、話をしていくうちに彼は近くの大学に通う留学生なのだとわかった。今年の4月に日本に来たという彼の日本語は日に日に上達してい…

NUEVA VIZCAYA PILGRIM TOUR

「"KATHMANDUツアー"ってやると、旅行会社みたいになるじゃない?『カトマンドゥツアー29万8000円!』とか。だから間に"PILGRIM"って入れればそういう感じがしないかな、と思って入れたんだ。それが本心。」 これは松任谷由実が自身27枚目のオリジナルアルバ…

ほどほどの人生のすすめ

先日、24回目の誕生日を迎えた。干支は12年でひと回りするから、もうかれこれふた回りは生きた計算になる。そこで、ある休みの日に、布団で寝っ転がりながら自分の人生について考えてみたので、以下に記したい。朝起きて、鏡の前に立つたびに、自信のカケラ…

二度と立てぬ痛手さえも受け入れてく不思議だ人は

みなさんは、千里の馬という諺をご存知だろうか?たとえ、千里の道を走ることのできる馬でも、誰かがその実力を見いだしてやらなければ、才能は開花せず埋もれてしまう…。というような意味なのである。しかし、私は長いことこの諺の意味を誤解していて、まっ…

歩き続けた先に見たいのは想像を超える風と光

明日は仕事も休みだし明大前から御茶ノ水まで歩いてみるかと思い立った。蒸し暑い夜だったが雨は降っていない。絶好のウォーキング日和だ。 とりあえず家から明大前を目指して電車に乗る。京王線の最終電車に乗った瞬間、もう引き返せないのだと悟った。電…

恋の滓がまだ残っている

みなさんの中に、いけない恋をしてしまった経験のある人はいるだろうか?たとえば、彼氏のいる女の子を好きになっちゃったとか、妻子ある男の人を好きになってしまったとか。 高校生の頃に、先輩の彼女を好きになっちゃったりとかして。それで、先輩から締…

⭐️LONG TIME NO SEE「お久しぶりです。会えてうれしいです。」「いえいえ、こちらこそ。同窓会以来かしらね?あなたも元気そうで何より。」「いや、先生に会いたくなったのはですね、この間、ニキ・ラウダっていう、伝説のF1レーサーが亡くなったんですよね…

日本語表現Bを落とした私が、佳作論文を受賞した話

⭐️はじめに今になって私のメモ帳から、こんなしょうもない文章が発掘されました。書いた日付は2018年5月26日とあります。その頃の私はよっぽどヒマだったと見えます。そしてほぼ一年熟成されたこの文章は、酒に酔った勢いでついに日の目を見ることになりまし…